CONTACT WEEK

2007年5月28日−6月1日に東京大学大学院数理科学研究科において、接触幾何学の専門家である本田 公氏, Emmanuel Giroux氏による集中講義と連続講演からなるCONTACT WEEKを開催しました。講義、連続講演のビデオへのリンクがあります。

東京大学大学院数理科学研究科 坪井 俊

集中講義
講師 本田 公 (東京大学、南カリフォルニア大学)
日時 2007年5月28日−6月1日
   午後2:40−4:40または5:00
場所 東京大学大学院数理科学研究科056号室
内容 「接触幾何学と低次元トポロジー」

講義内容の説明:3次元多様体上の微分1形式αは、α∧dαがいたるところ0にならない微分3形式となるとき、接触形式と呼ばれる。この接触形式は、接束 の余次元1部分束を定める。これを接触構造と呼ぶ。3次元多様体上には接触構造が常に存在することが知られているが、これを用いて3次元多様体の位相が研 究されている。最初の手がかりは、接触構造を持つ3次元多様体に埋め込まれた曲面に接触構造による模様が描かれる様子を用いて、多様体と曲面の関係を研究 するものである。現在では、様々な不変量との関係がわかってきている。この講義では、以下の事柄を説明する。
1. Convex 曲面入門
2. Open book 分解と fibered link
3. Heegaard Floer homology との関係
4. Contact homology との関係

5月28日の講義のビデオ  RealVideo
5月29日の講義のビデオ  RealVideo
5月30日の講義のビデオ  RealVideo
5月31日の講義のビデオ  RealVideo
6月1日の講義のビデオ  RealVideo


連続講演(3回)
講師 Emmanuel Giroux (リヨン高等師範学校)
日時 2007年5月29日、5月31日、6月1日
   午前10:40−11:40
場所 東京大学大学院数理科学研究科056号室
内容 Homotopy and isotopy finiteness of tight contact structures

内容の説明:3次元多様体上に接触構造が与えられているとき、埋め込まれた円板は原点を除いて接触構造に横断的で、その上の接触構造の模様が、境界に接し ているときにOT円板と呼ばれる。このような円板が存在しない接触構造がtightな接触構造である。多くの場合、このような接触構造は平面場のホモト ピー類あるいはアイソトピー類の中に有限個しかないことが期待される。このことについての、Ko Honda 氏、Vincent Colin氏との共同研究について解説する。

5月29日の講演で使われたPDFファイル
5月31日の講演で使われたPDFファイル
6月1日の講演で使われたPDFファイル


5月29日の講演のビデオ  RealVideo
5月31日の講演のビデオ  RealVideo
6月1日の講演のビデオ  RealVideo


連絡先 坪井 俊
tsuboi[at]ms.u-tokyo.ac.jp