文様の群論(エピローグ) |
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先の17種の判定条件の表にある場合しか起こりえないということがまず問題ですが、次の補題に注意すれば、おおよその理由は理解できると思います。
補題 条件(1)、(2)を仮定するとき、G は
日本語の文献には次があります。
文様群の理論の3次元空間版を考えることができることにお気づきの方も多いと思います。3次元空間の場合には対応する理論は物理学の結晶の構造の研究において重要です。そこで3次元版文様群は結晶群と呼ぶべきものでしょう。3次元の場合には上の条件(1)において「2方向」を「平面に含まれないような3方向」で置き換えるべきでしょう。この置き換えた条件と上と同じ条件(2)を満たす結晶群は230種に分類されることが判っています。この結果は1885年から1891年にかけてFedorov と Arthur Schoenflies により決定されました。この二人は初めは独立に研究していたのですが、一人では間違いをなくすのは不可能であることに気づき、情報を交換しあったようです。
4次元の場合には4895種に分類されます。これは1974年に判ったことです。H.
Brown、R. Buelow、J. Neubueser、H. Wondratscheck、H. Zassenhaus の5人によります。
このページの制作に当たっては大阪大学理学部の難波誠氏による市民向け講演「文様の幾何学」(1995年日本数学会秋季総合分科会市民講演会、9月30日、仙台戦災復興記念館)、そして、中公新書554「美の幾何学」(伏見康治、安野光雅、中村義作共著)の強い影響を受けました。
参考:
http://www.clarku.edu/~djoyce/wallpaper/
http://neon.chem.ox.ac.uk/vrchemistry/sym/splash.htm
http://xahlee.org/Wallpaper_dir/c0_WallPaper.html
http://clowder.net/hop/17walppr/17walppr.html
http://www.oswego.edu/~baloglou/103/seventeen.html